「音楽をお月さまに」あらすじと感想
『音楽をお月さまに』は4月23日の誕生絵本です。
この絵本には音楽、友情、そして自然とのつながりが描かれていて、読むたびに新しい気付きがあります。
表紙をめくった瞬間から、やわらかな色合いに癒されて、 ページをめくるたびに、音のない絵本なのに、 なぜか“音楽”が聴こえてくるような感覚になるんです…
夜の湖、赤いボート、そしてお月さま。
幻想的な世界の中に漂いながら、 「音楽ってなんて素敵なんだろう」と心がじんわりあたたまります。
文・フィリップ・ステッド
絵・エリン・ステッド
訳・田中万里
ぶねうま舎
2021年
あらすじ
ハリエット(=ハンク)のチェロを聴くために、お月さまが空からやってきました。
ハンクは、寒くないようお月さまに帽子をかぶせ、赤いボートで湖に連れだしました。
お月さまは「下の世界には音楽があるからいいですね」としみじみ言いました。
でも、お月さまは夜空に帰らなければなりません。
ハンクはフクロウ、アザラシ、クマたちの力を借りて、お月さまを空へと送り届けます。
そして、またひとり、静かにチェロを弾きはじめるのです🎻✨
感想
この絵本を読んでいると、なんだか心がふんわりと温かくなって、夜空を見上げるのがもっと楽しみになるんじゃないかなって思うんです。
普段何気なく見ているお月さまも、もしかしたらどこかで誰かの奏でる音楽に耳を傾けているのかもしれない…
音楽は、言葉がなくても、心と心をつなぐ力がある。
それは、お月さまとあなたの間にも、あるかもしれない。
そんな風に想像してみるのも素敵ですよね。
この絵本を読み終わった後、きっとあなたも、身の回りにある小さな優しさや、心に響く音色に、もっと敏感になっているはず。
何気ない日常の中に隠れている美しいもの、大切なものに気づかせてくれる、そんな力がある絵本だと思うんです。