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「障害者権利条約」あらすじと感想

『障害者権利条約』は5月3日の誕生絵本です

ちょっぴりまじめで、とっても大切なテーマをやさしく伝えてくれる1冊です

文・ふじいかつのり
絵・里圭汐文社
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2015年⁡⁡

あらすじ

⁡「2006年に、国連で採択された障害者権利条約。 障害者が社会的に生活しやすくなるために、この条約には様々な取り決めがあるのですが、まだあまり知られていません。

この絵本に登場する「ボク」は、「障がい者も健常者も区別されない社会」の設立と条約の素晴らしさを伝えるために、国連を飛び出して、世界中を旅するのです。

全ての人が尊重される社会はどうすればつくれるのか?

この絵本は、障がいのある人も、そうでない人も、みんなが平等に生きられる社会を目指すための大切なメッセージを届けてくれます

子どもたちが「違いを認め合うことの大切さ」を学ぶきっかけになる一冊です

感想⁡

「障害者権利条約」という言葉は、ニュースなどで見聞きすることはあっても、その内容を深く理解する機会は、正直あまりありませんでした。

でも、この絵本は、難しい条文を、一人の少年「ボク」の目を通して、私たちに語りかけてくれることで、スーッと心に入ってきたんです。

 

「ボク」の旅は、決して平坦な道のりではありません。様々な困難や、時には心ない言葉に出会うこともあります。

それでも、「ボク」は諦めずに、自分の言葉で、条約の大切さを伝えていく。その姿は、私たちに勇気を与えてくれます。

 

この絵本が教えてくれるのは、「区別」や「壁」は、社会の中に作られたものであって、決して当たり前のことではないということ。

そして、その壁を取り除くためには、私たち一人ひとりの意識が変わることが大切だということです。

 

道で困っている人を見かけたら、そっと声をかけてみる。お店で、少し手助けが必要そうな人がいたら、できることをする。SNSで誰かが傷つくような発言をしていたら、勇気を出して意見を伝える。

そんな小さな行動のひとつひとつ)が、きっと誰かの心を温め、社会を少しずつ変えていく力になる。この絵本は、そう教えてくれている気がします。

 

私たち一人ひとりが、「ボク」のように、誰かのために行動できたら、もっと優しくて、みんなが 生きやすい)社会になるはず。

 

この絵本を読んだら、きっとあなたも、周りの人を見るまなざし が少し変わるはずです。

そして、何かできることはないかな?と、自然に考えるようになるかもしれません。

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