「ながいでしょ りっぱでしょ」あらすじと感想
『ながいでしょ りっぱでしょ』は5月12日の誕生絵本です
動物たちのユニークな特徴を通して、「長さ」にまつわるちょっとした発見を楽しめる内容になっています
文・サトシン
絵・山村浩二
PHP研究所
2014年
あらすじ
ゾウさんの鼻、ヘビさんのからだ、キリンさんの首……。
みんなが長さを自慢しています。
では、ニワトリさんは何が長いのかな?
身体の長さだけが「長い」じゃない。
どんなふうにでも、自分らしさを表現できるよってことを、ニワトリさんが教えてくれるようなお話です
このシンプルなやりとりの中に、「比べない強さ」や「自分らしさの大切さ」が、ぎゅっと詰まっていて、子どもにもすーっと届くような優しいメッセージがあるんです
感想
この絵本を読んで、一番印象に残ったのは「自分の“長所”をちゃんと誇っていいんだよ」ってメッセージでした
子どもって、ついつい誰かと比べちゃう時期がありますよね。
「○○ちゃんの方が足が速い」とか、「△△くんの絵のほうがうまい」とか……。
でもこの絵本は、「自分にしかないもの」にちゃんと気づいてあげることの大切さを教えてくれるんです
ニワトリさんが自信たっぷりに「長いもの」を披露したシーンでは、思わずハッとしました。
「わたしは何が“長い”かな?」「得意なことって何だろう?」と、自分の中のキラリを見つけたくなるような気持ちになりました
だからこの絵本は、ちょっぴり自己肯定感が下がっているときや、子どもが自信をなくしかけている時に読んであげると、本当に心に寄り添ってくれる存在になってくれるはずです
なにより、みんなちがって、みんないい
そんなやさしい世界を、ひとときでも味わえる1冊です