「あしゅらのうでの百おしょう」あらすじと感想
『あしゅらのうでのお百しょう』は5月17日の誕生絵本です
日本の昔話のような世界観を持つこの絵本は、田植え仕事を面倒に感じているお百しょう・きさくと、願いを叶える白キツネのお話
さあ、どんな物語が待っているのでしょうか?
文・まくの明子
絵・篠崎三朗
株式会社てらいんく
2020年
あらすじ
「あー、わてにたくさんのうでがあったらなあ。田うえがあっというまにおわるんだが……」
田植え仕事にうんざりしていた百姓・きさくは、ある日、白キツネと出会います。
キツネはきさくの願いを聞き入れ、なんと六本の腕を授けてくれました。
腕が増えたことで、きさくは村一番の働き者になり、田植えもあっという間に終わらせられるように
その評判が広まり、ついにはきれいなお嫁さんまでもらうことに…!?
白キツネの不思議な力を借りて、きさくの人生は大きく変わっていくのでした
感想
この絵本を読んで、私が感じたのは、「自分の持っているものでも、見方を変えればすごい力になるんだな」ということなんです。
きさくさんは、最初は田植えが苦手で「腕がたくさんあったらなあ」と思っていました。
でも、実際に腕がたくさんになったことで、彼の人生は大きく変わりましたよね。
私たちも、日々の生活の中で「あれが足りない」「これがないから」って思ってしまうこと、ありますよね。
でも、この絵本を読んでいると、もしかしたら、今自分が持っているものの中に、まだ気づいていないすごい力や可能性が眠っているのかもしれない、と思えるんです。
きさくさんにとっての六本の腕は、私たちにとっての才能や個性、周りの人の優しさなのかもしれません。
大切なのは、それをどう活かすか、どう見つけていくかなのかもしれませんね
この絵本を読み終わった後、なんだか少し勇気が湧いてきませんか?
自分の周りの小さな幸せや、まだ見ぬ可能性に、もっと目を向けてみようかな、そんな気持ちにさせてくれる素敵な絵本でした。