「ふしぎなしろねずみ」あらすじと感想
『ふしぎなしろねずみ』は6月16日の誕生絵本です
登場するのは、どこにでもいそうなおじいさんとおばあさん。
ところが、静かな午後のお昼寝の最中に、とんでもない事件が起こるんです…!
子どもの頃の「なんで?」が詰まった、不思議でかわいい物語です
絵・ユン ミスク
訳・かみやにじ岩波書店
2009年
あらすじ
このお話の主人公(?)は、なんと おじいさんの鼻の穴から飛び出した白ねずみ !
お昼寝中のおじいさんの鼻からひょっこりと現れた白ねずみに、おばあさんはびっくり仰天!!!
でも、おばあさんは驚くだけでなく、この小さな白ねずみに優しく接します
食べ物をあげたり、水たまりを定規で渡してあげたり、まるで 小さなお客様をもてなすように お世話していくのです
そして、ねずみはいつの間にかおじいさんの鼻の中へ…スルッと帰っていきます
目を覚ましたおじいさんは、「なんだか親切にしてもらった気がするなぁ…」とおばあさんに話すのでした
感想
おばあさんの行動から感じるのは、「情けは人のためならず」ってこと
おばあさんは、ねずみに対して最初こそびっくりしたけれど、最終的にはその小さな命を思いやって、たくさんの優しさを注ぎます。
そして、その優しさが巡り巡って、形を変えておじいさんに伝わっていくんです。
そして、最終的に誰かに親切にしたことは、巡り巡って自分のもとに戻ってくるのかもしれませんね
私たちは普段の生活の中で、つい「こうしてあげたら、きっと喜んでくれるだろう」とか、「これをしてあげたんだから、何かお返しがほしいな」って、少しだけ考えてしまうことってありませんか?
でも、この絵本を読んでいると、そんな気持ちがすーっと消えていくんです。
小さなことでもいいから、目の前の人に、そして自分自身にも、優しく接していきたいなって思わせてくれる、そんな絵本です。