「わたし」あらすじと感想
「わたし」は2月2日の誕生絵本です。
この絵本の特徴は、読む人によって「わたし」という存在が変わるところ。
今日の誕生絵本を読むことで、もしかしたら自分自身の「わたし」についても考えてしまうかもしれませんね。
文・谷川俊太郎
絵・長新太
福音館書店
1981年
あらすじ
「わたし」はさまざまな視点から「わたし」という存在が描かれています。
男の子からみると、女の子。
兄弟の中ではお姉ちゃんであって妹でもあるけど、家族の中では娘で孫で…。
先生から見たら生徒で犬から見たら人間で…。
一体「わたし」は誰なんでしょう?
その問いに答えながら、ページをめくるたびに新しい「わたし」に出会っていく感覚が味わえます。
この絵本が私たちに教えてくれるのは、視点によって「わたし」という存在がいろんな形に変わるということ。
谷川俊太郎さんの言葉が、深いけれど難しくなく、自然に心に入ってくるのが不思議な感覚。
読むたびに「わたし」の意味が少しずつ変わる、まさに心に響く一冊です📚🌈
感想
この絵本を読むと、「わたし」という存在がいかに周りの環境や人との関わりの中で形作られているのかを改めて感じます。
「わたし」は決して一人で存在しているのではなく、たくさんの繋がりの中で生きているんですね。
このことに気づくと、周りの人への感謝の気持ちが湧いてきますし、もっと大切にしようという気持ちになります
子供たちには、自分は色々な顔を持っているんだ、ということを知るきっかけになると思います。
それは、自己肯定感を育む上でとても大切なことだと思います。
「わたし」は、誰かの娘であり、友達であり、生徒であり…その全てが大切な「わたし」の一部なんです。色々な「わたし」があっていいんだ、ということを、この絵本は教えてくれているように感じます
また、大人にとっては、人間関係を見つめ直す良い機会になるかもしれません。
私たちは、知らず知らずのうちに、相手を決めつけて見てしまっていることがあるかもしれません。
「わたし」という視点を通して、相手の多面性に気づき、より深く理解しようとする気持ちが生まれるかもしれません。