「セロ弾きのゴーシュ」あらすじと感想
『セロ弾きのゴーシュ』は4月17日の誕生絵本です。
やさしい色合い、やわらかな線、そして光と影のコントラストで描かれた世界は、まるで映画を観ているかのような没入感。
小さな頃に読んだはずなのに、大人になってあらためて読むと…まるで違う物語に感じられるんです。
「がんばる」って何だろう?
「上手にできない自分」はだめなの?
そんな問いに、優しくそっと寄り添ってくれるような絵本です🍀
文・藤城清治講談社
2012年
あらすじ
ゴーシュは町の楽団でセロ(チェロ)を弾く青年。
でも、あまりうまく弾けず、仲間にも厳しいことを言われてしまいます。
ある夜、ゴーシュのもとに動物たちが入れ替わり訪れて、セロ弾きについてあれこれ口を出してきます。
セロをうまく弾けないゴーシュの元に初めは動物たちを煩わしく思っていたゴーシュですが、いざコンサートでセロを弾いてみたら・・・・
幻想的で、どこか懐かしさも感じる、切り絵絵本です。
感想
この絵本のすごいところは、「失敗しても、遠回りしても、それでも前に進んでるんだよ」って教えてくれるところ。
ゴーシュは、最初はうまく弾けないし、動物たちの訪問にイライラしたりもするけれど…
それでも、毎晩彼なりに一生懸命、誰かのために弾き続けていた。
それが、知らないうちに自分を育ててくれていたんですね。
私たちも、日々の小さな「うまくいかないこと」に落ち込んだり、焦ったりしがちだけど…
その経験こそが、きっと何かの種になっている🌱✨
そして、思うようにいかなくても、諦めずに努力を続ければ、いつか必ず花開く。
そんなメッセージが、ゴーシュの姿を通して伝わってきます。
また、動物たちとの交流を通して、他者との関わり合いの中で、人は成長していくということも教えてくれます。
誰かの一言や、何気ない出来事が、人生を大きく変えるきっかけになるかもしれませんね。