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「字のないはがき」あらすじと感想

 

『字のないはがき』は5月27日の誕生絵本です

戦争という時代の中で、家族の愛と悲しみを描いた作品です

向田邦子さんの原作を、角田光代さんが文章にし、西加奈子さんが絵を描いた、まさに夢のコラボレーション

戦争の悲惨さを伝えながらも、家族の絆の深さを感じさせてくれる一冊です。

原作・向田邦子
文・角田光代
絵・西加奈子小学館
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2019年⁡⁡

あらすじ

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⁡戦争時代、私の小さな妹が疎開するとき、お父さんは妹にたくさんのはがきを渡しました。

「元気なときは大きな○を書いて送るように」と。

でも、大きな○がついたはがきは、小さな○に変わって、やがて×になっていきました・・・

感想

この絵本を読んで、戦争の悲しさを改めて感じました。

何気ない日常がどれほど尊いものなのか、家族と過ごせる時間がどれほど幸せなのか…。

「戦争は絶対に繰り返してはいけない」 そんな強い思いが胸に込み上げてきます。

 

そして私たちは、つい「ちゃんと言葉で伝えなきゃ」って思ってしまうけれどこの絵本を読んでいると、「伝える」って、必ずしも言葉じゃなくていいんだなって感じます。

“まる”や“ばつ”のような、たったひとつの記号。

 

でも、その裏にはどれだけの感情があっただろうって考えると今を生きる私たちがもっと心をこめて、手紙を書いたり、顔を見て「元気だよ」って伝えることの大切さに気づかされます

 

「大切な人に、ちゃんと心を届ける」という時間を、もっと大事にしたいって思えるんです。

忙しい毎日のなかで、つい忘れてしまいそうなこと。

この絵本は、その大切さをそっと思い出させてくれるんです

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