「ちいさな赤いとうだい」あらすじと感想
『ちいさな赤いとうだい』は 6月10日の誕生絵本です
この絵本は、ニューヨークのハドソン川に建つ小さな赤い灯台が主人公です。
小さくても、目立たなくても、「あなたにしかできないこと」が、きっとある。
そんな風に、自分の存在を信じる勇気をそっと届けてくれる絵本です。
絵・リンド・ウォード
訳・掛川恭子BL出版
2004年
あらすじ
ニューヨークのハドソン川に建っている小さな赤い灯台は、航海する船たちのために毎夜、光を放ち続けています。
どんな嵐の日も、真っ暗な夜も、船乗りさんたちの道しるべとして、誇りを持ってその役目を果たしていました。
ところがある日、大きな大きなジョージ・ワシントン橋が建てられ、その橋から大きな大きな光が放たれるようになります。
それは、小さな赤い灯台の光とは比べ物にならないくらい強くて、まぶしい光でした。それを見た小さな赤い灯台は、すっかり自信をなくしてしまいます。
「もう自分の光なんて必要ないんじゃないかな…」
でも、そんな小さな赤い灯台には、とっても素敵な「居場所」が待っていました。
古くなっていくものを大切にしたり、役割が終わってしまったものに新しい命を吹き込んだり、そんな優しい気持ちを教えてくれるお話なんですよ。
感想
絵本の中で、灯台はある瞬間に「自分にしかできないこと」に気づきます
それは、大きな橋にはできないこと。
どんなに大きな光があっても、小さくても大切な灯台の灯りがあるからこそ、船たちは近くまで安全にたどり着ける。
小さな赤い灯台の光が、大きな橋の光にはない温かさや、安心感を与えていたように、私たち一人ひとりも、それぞれ違った、かけがえのない「光」を持っているはずなんです
つまり、「自分にしかできないこと」は必ずあるんです
もしあなたが今、自信をなくしているとしたら、この絵本を手に取ってみてください。
きっと、小さな赤い灯台が、そっとあなたの心に寄り添って、また前を向く勇気をくれるはずです。